購入のための自己資金。
購入のための自己資金は物件価格の17%と考えておけばよいでしょう。
10%が銀行融資を受ける際の頭金。
7%が登記費用、不動産業者への手数料等の諸費用。
1億円の物件を9000万円の融資を受けて購入する際には1700万円の自己資金が目安となります。
ここで『目安』と書いたのは状況によってこれよりも少なく済む場合もあれば、多く出さなくてはならない場合もあるからです。
少なくて済む場合の具体例は、
・銀行が物件価格の100%のフルローンを認めてくれた場合。
・さらには諸費用分まで含めた107%のオーバーローンを認めてくれた場合。
・不動産業者が手数料の値引きに応じてくれた場合。
・売主が入居者から預かっている敷金がある場合。
実際の売買の際にはこの敷金分は相殺されるため、先の1億円の物件のケースで敷金が200万円あると、本来自己資金が1700万円必要であったものが200万円分差し引かれて1500万円で済む事になります。
多く出さなくてはならない場合は、
・物件の担保価値が不足しており、銀行から20%の頭金を要求された場合。
ただしあなたが買うべき物件は銀行の担保価値以下の価格で売り出されている物件であり、担保評価の出ない物件に手を出して大切な自己資金を浪費したり、信用を毀損したりすることのない様に注意が必要です。
・次に銀行の規定で20%、30%の自己資金を要求される場合。
銀行により不動産融資の規定は異なっており、適用される金利や融資期間、自己資金の額も異なります。あなたの自己資金と照らし合わせて金利や融資期間も考慮に入れて決定していかなくてはなりません。
以上のように整理すると『なーんだ1700万円の自己資金なんてないよ。』といわれる方がいると思います。でもここであきらめてはいけません。
自己資金が足りなくても購入にまでこぎつける方法はいくらでもあるのです。
・まず第一はフルローンをやってくれる銀行を探す事。
しかしながら現在の状況では銀行に直接電話をかけて『フルローンやってますか?』と聞いてもまずダメといわれるのが落ちです。順番としては
1.銀行の基本的な融資条件を確認する。
2.1を理解したうえで銀行の担当者に個別に照会する。
3.2.でダメなら何度かメールでやり取りして関係の出来た不動産業者に『フルローンをやってくれる銀行、担当者を知らないか。』と聞いてみる。
ここで『担当者』と書いたのには大きな意味があり、銀行の規定ではフルローンはやっていないが、担当者ベースで不動産業者とタイアップしてフルローンで融資実績を上げまくる銀行マンがいるからです。
詳細はここでは書けませんけど。
私も結局購入を見送った物件ですが直近で某銀行からフルローン前提での融資内諾を取り付けたケースがあります。
・次の方法は、銀行の信用情報に載らない金融機関から融資を受ける方法。
具体的には日本政策金融公庫。創業支援資金の名目で1500万円までの借り入れが可能。ただしこれには融資を受けるための若干のノウハウが必要です。
・三番目は親、兄弟、親戚から一時的に借りる方法。
ただし、これは自分の口座に親兄弟からの振込がもろに見える形で入金すると、融資審査の際に銀行から『このお金はどうしました?』と聞かれる。
・最後は足りない金額を複数のカードローンで一気に借りてしまうこと。
この場合はカードローンでの多額借り入れが発生してしまうので、すぐに完済しても信用情報センターの記録に残ってしまいます。この物件以外に当面買う予定はないという場合の最後の緊急手段と考えておいたほうが良いでしょう。
いずれにせよこの章のまとめは、目安として購入物件の17%の頭金は必要となるという事です。
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